|
新年明けましておめでとうございます
今年に入ってずい分時間が経ちましたが、今年も頑張って更新していきますので宜しくお願いします
今回はLSDや各部の異常を感じ、その異常個所の修理に入ったS14のご案内です。
具体的にはデフオイルの異常な漏れ、メンバーカラーの異常?装着、テンションロッドの損傷などです |
|
まずメンバーカラーですが、良くあるパイナップルみたいなのが入っておりました。
が!しかし! 4ヶ所入る前側と後ろ側で枚数が違う!
つまり前に2枚重ね、リヤに無しです・・・。
この商品の取扱は過去に無いんですけど、本当にこれでいいのかなぁ? |
|
中古車屋で既に改造された車を購入し、詳しい内容を解らずにそのまま乗っていたようです
購入時期からして、既にここは納車時からダメになっていたようです
とりあえずLSDが異常な音がするとの事だったので、何が着いているか解らないので、新品にしたいとの事で、いつものTOMEI製にしました |
|
車体からデフを降ろし、フランジを抜きます。
因みにこのフランジとキャリアはS15の物
何故かというと、TOMEIは純正のシャフトを使用します。 ですがこの車に付いていたのは、明らかに長さの違うフランジが着いていたためです
S14後期とS15のATは互換性があるので、一応用意しておきます
|
|
元々着いていたキャリアからフランジを抜いてビックリです!
フランジの組込みを間違えて入れてあったため、キャリアと干渉して削れていました・・・
そしてサイドシールも削れていました
これが原因でした
何故そのような事が起きたかは後で調べてみたら解りました |
|
これはS15のカバーです。
S14のは、これもまたフランジとドライブシャフトの連結部のボルトの向きを間違えて入れてあり、干渉して削れていたのでS15のと交換してあげました
みなさんもオイル交換していないとこのように真っ黒になっちゃいますよ!
そして色々なトラブルの元になりますよ |
|
ベアリングとリングギアを取付けたLSDです。
ネジロック剤を塗って多少ノーマルよりきつめに締め付けておきます
ハードに走って、ネジの緩みを防ぐためです
ピンクの印はバックラッシュを測定するポイント4ヶ所です |
|
キャリア側も綺麗に洗浄して各部のチェックをします
ギアのカケや摩耗などをチェックします
オイル漏れを派手にしていただけにちょっと心配です
ベアリングの動きもスムーズでした
|
|
ズラリと揃っているのはバックラッシュ調整用のシムとスペーサーです
コンマ01mm単位で測定して管理してあります
元々装着されていたシムを使用しても基準値に入らない場合はシムを入替えて調整します |
|
マイクロゲージという優れもので測定します
慣れてくるとシムの厚みが例え0,1mm違いでも、こっちの方が薄いとか厚いとかが手の感触だけで分るんですよ
|
|
スペーサー8,04mm、シム左2,41mm、右2,10mmが元々入っていたものでした。
結構左右差があるなぁ・・・
もうちょっと近い数値の物同士が普通は入っているんだけど・・・
とりあえずそのまま組んでみます |
|
ピカッと光っているのが左右のベアリングレース。
その外側にシムが入ります
以前にも説明しましたが、右を薄くして左を厚くすれば、バックラッシュは狭くなります
広いとクラッチ蹴りなどをした時にギア同士が激しくぶつかり合い、破損するようです。逆に狭いと膨張時に油膜切れを起こして、異常摩耗をおこします |
|
ダイヤルゲージでバックラッシュを確認します
う~ん・・・
ちょっと広いなぁ?最大で0,18位あるよ・・・
スペーサー8,05mm、シム左2,45mm、右2,08mm(これ以上薄いのが無かったから研磨した!)の物に入替えをしました
平均で0,13位になりました
|
|
全体的に見て歯に摩耗が見られますから、この位の数値は仕方ないですね・・・
その後、歯当たりチェックをしましたが問題なしでした
これ以上数値をつめても摩耗には敵いませんので、一応基準値内にとどめておきます。
後は油膜の厚い、オメガの固めのオイルを使用しましょう
|
|
さすがに10万キロ走行で、ハードに走ってきただけあって摩耗具合はこんな感じです
ちょっと減っているなぁ・・・
うなり音とかはありませんが、これはしかたないです
おとなしく乗っていた車や、きちんとオイル交換している車の場合、今回ほどシム選定しなくても、すんなりと基準値入ってしまうケースが多いです |
|
最近ドリフトでもチェックされているファイナル比です
49:12=4,083
これはS13、14のターボMT車の標準
これを4,3とかにすると、もっと激しい加速感が得られます
その反面、吹け切ってしまう場合もありますので、ホームコースに合わせたセッティングが必要です |
|
結局S15のフランジは長さが合わず、倉庫にしまっておいたS14純正か180後期のフランジがあったのでそれを使用しました
今回のトラブルの原因は、他社製が着いていたのですが、ファイナルギア比によって6mm差のあるフランジの左右の選定をミスった為でした。
つまり6mm飛び出して、反対側は6mm深く入っていた。 そのため干渉してシールとキャリアを削ってしまったのです。 |